駆け巡った。
もし実現したらHuaweiには安全上の問題があるとして排除してきたアメリカはどうするのか?
任正非氏を直接インタビューしたのはアメリカの大手テレビ局(ニュース専門)の一つであるCNBCだ。
今回の報道のほとんどは、英文と中文の両方で書かれているので、中国語の簡体字が苦手な日本人にも
便利かもしれない。
したがって多くをご紹介しなくとも、大方おわかりいただけるものと思うが、要点だけいくつか押さ
えておこう。
1.HuaweiはAppleに5G半導体を販売するという開放的な態度を示したが、これは、重要なる戦略
転換を意味する。
2.CNBCのインタビューに答えて、Huaweiの創始者任正非CEOは「Huaweiは5G半導体をAppleに
売ることを検討したいと思っている」と言った。
3.任正非は、Appleのスティーブ・ジョブス(Steve Jobs)を高く評価した。
「彼がAppleを創りあげたが故ではなく、彼が一つの時代、移動インターネットの時代を創りあげた
が故に、私は彼を尊敬する。彼は偉大だ」と任正非は言った。
4.もしAppleがHuawei半導体を買いたいと言って来たら、Huaweiは承諾する。
5.最後に環球網は、ネット民の声を紹介している。
――もしAppleが本当にHuaweiの半導体を使うことになったら、トランプは怒りのあまり、
脳溢血をおこすのではないだろうか。
クァルコムが特許に関してAppleを訴えて両社は係争関係になってしまった。
Appleは通信領域での特許が少ないため、その弱みに付け込んだ形だ。
しかし争い始めたからには、Appleにしてみれば、クァルコムのベースバンド・チップを使うことは、
すなわちクァルコムに降参したことを意味する。だからクァルコムのCEOが、「もしクァルコムの
チップを使いたかったら、電話をかけてくるだけでいいよ」と善意のシグナルを発したにもかかわらず、
Appleにとっては、その一本の電話をかけるのは天まで登るよりも困難なことなのである。
意地を張らずに、クアルコムに電話して、クアルコムのチップを使うしかないのでは、
と思う。